カポジ肉腫関連疾患の発症機構の解明と予防および治療法に関する研究
症例から学ぶカポジ肉腫の診療

本書は、「臨床の現場で役に立つ情報を」というコンセプトで執筆を行った。

前半には、カポジ肉腫の重要な課題を含んだ「仮想症例」を提示して、その診療におけるポイントを解説した。そして後半には、以前の研究班で作成した『AIDSに合併するカポジ肉腫等のHHV-8関連疾患における診断と治療の手引き(第2版):カポジ肉腫』を、最新情報の内容に改訂して掲載している。

「仮想症例」と「手引き」は、密接にリンクするように作成されている。

したがって、3例の「仮想症例」の解説を読むことによって、同時に「手引き」の中にある重要なポイントも学ぶことができる。そして、改めて「手引き」を読めば、さらにカポジ肉腫についての理解が深まるはずである。

本書が、カポジ肉腫を発症した患者が入院した時に、現場で診療する際の一助になれば幸いである。

 

平成29年度 日本医療研究開発機構エイズ対策実用化研究事業
エイズ対策実用化研究事業
「カポジ肉腫関連疾患の発症機構の解明と予防および治療法に関する研究」班
「我が国におけるカポジ肉腫の現状と治療戦略についての検討」

研究分担者: 今村顕史(がん・感染症センター都立駒込病院 感染症科部長)
研究協力者: 矢嶋敬史郎(がん・感染症センター都立駒込病院 感染症科)